ひとり山歩き138 : 作原の蓬莱山神社から東蓬莱山(807ピーク)に登り、尾根伝いに宝生山・十二山経由で熊鷹山を周回してきました。熊鷹山から南東に伸びる尾根を下り蓬莱山神社付近に下山しました。南東尾根には難しい岩場がありましたが、その他は障害物もなく快適な歩行が楽しめました。
蓬莱山神社から東蓬莱山(807m)〜熊鷹山(1168m)周回
2004年3月15日(月) 曇り
1 行程
自宅(4:40) = 蓬莱山神社(5:50/6:10) − 東蓬莱山(807P)(7:35/7:40) − 856P(8:45/8:50) − 952P(9:15/9:25) − 大荷場分岐(10:55/11:00) − 宝生山(11:10/11:15) − 十二山(11:55/12:00) − 熊鷹山(12:20/12:50) − 875地点(13:30) − 伐採地(14:30/14:40) − 林道出合(15:15) − 蓬莱山神社(15:25/15:35) = 自宅(16:45)
2 自宅 − 蓬莱神社
 安蘇の不動岳・唐沢山・大鳥屋山・岳ノ山・愛宕山・東蓬莱山・氷室山に連なる尾根の未踏破部分の補完を目的に東蓬莱山(807P)から952Pを歩く。これだけでは面白くないので、その先の宝生山・十二山経由で熊鷹山を周回してくることにした。旅行のため三週間ほど山歩きをしていないのでスタミナが心配。エスケープルートは多いので敢えて挑戦する。
 東蓬莱山へのスタートは送電線の巡視路または地形図の破線が考えられたが、駐車に便利な蓬莱山神社を選んだ。県道201号作原上町線を進み、小戸口から約3kmで送電線を潜る。その先約1kmで標識を見て左に折れると蓬莱山神社に着く。トイレあり、駐車スペースも広い。 
3 蓬莱山神社 − 東蓬莱山  岩場からのスタート 急勾配の小尾根を登る
 東蓬莱山は地形図には名称がない。愛宕山の北にある807ピークが東蓬莱山である。1月10日に岳ノ山からこのピークを踏んだ時には名称は知らなかった。その後、高原山探訪のYoshiさんの氷室山登山(小東蓬莱山 (熊鷹山から)戸川・大戸川周回)報告で東蓬莱山の名を知った。
 蓬莱山神社社務所の右手の踏跡を進むと、すぐに数メートルの鎖で岩を登る。蓬莱山トンネルの上に位置する岩稜地帯を越すのに数分要する。以降は小尾根の自然林と植林の間を概ね東に登って行く。時々振り返っては復路で下る予定の熊鷹山から派生する南東尾根を観察する。特に障害物はないが勾配は結構大きく、イタリア旅行でスパゲッティで太り、鈍った脚には少々キツイ。
 標高600付近で勾配は緩やかになる。地形図の破線と交わるはずなのだが、踏跡は見つからなかった。北東に登って行くと、勾配は急にある。熊鷹山南東尾根の観察を理由に何度も脚を止める。この先スタミナが心配。間伐材を避けながら登ると主稜線に辿り付く。ここから5分程東に行くと807ピークの東蓬莱山に着く。SHCカワスミさんが1月31日に掛けた水色の山名板が目立つ。その他は1月10日と変わりない。 
4 東蓬莱山 − 大荷場分岐   踏跡は断続的だが迷うことない 障害物なく安心して歩ける
 蓬莱山神社から登りついた小ピークからは植林と自然林の混在した尾根を緩やかに北に下る。踏跡は明瞭でないが尾根筋は単調なので迷う心配はない。鞍部の右手は伐採地でネットが張ってある。ここからは尾出山から高原山が望める。鞍部の伐採地からひとつピークを越すと再び緩やかなアップダウンになる。展望はないが岩等の障害物東蓬莱山の祠 大荷場分岐の石灯篭 十二山の祠もなくノンビリ歩ける。東蓬莱山から約1時間で展望もなく特記することのない856ピークに達する。
 856ピークの鞍部からは左に熊鷹山と南東尾根、右に尾出山が眺められる。鞍部から952ピーク目指して登って行くと、左下に舗装道の一部が見える。広域林道作原沢入線らしい。昨年の4月25日に熊穴橋に車を駐めた時に工事しているのは知っていたが、どこまで伸びているのだろうか。三滝の上部を通過して群馬県に抜けるらしいが、完成するだろうか?? 鞍部あたりからテープ表示が目に付く。間伐材の間を縫って急登すると見覚えのある952ピークの頂である。2月9日に尾出山〜氷室山を周回した時に、ここから南東に派生する尾根を下ったことを思い出す。三角点の傍で小休止でエネルギー補給をする。
 952ピークから大荷場分岐までは2月9日に下りで通っているので、特記だけ記すことにする。尾根筋には巻き道が多い。1030ピークの南で前回見た祠も見逃してしまった。大荷場分岐付近でそれとは逆に前回見逃した壊れた石灯篭を見つける。正面に社山神宮、横に文政7年(1824年、徳川11代家斉の時代)、再建明治38年と反対側に願主の名前があった。言うまでもなく雪は全く残っていなかった。
5 大荷場分岐 − 熊鷹山  アップダウンが少なくノンビリ歩ける
 一昨年の3月25日昨年の4月25日に通っているので、相違点のみ記す。尾出山(奥中央) 952P(尾出山の手前) 作原沢入林道(白色部)  (熊鷹山から)
この区間は起伏が少なくノンビリと歩ける。今まで気がつかなかったが、宝生山の南西で向きを南西から南に変えるあたりで右手に袈裟丸山〜皇海山〜奥白根山が望める。今日は霞んでいて明瞭でなかったのが残念。十二山はいつも巻き道を通っているので、登ってみる。登り口で祠を発見する。彫刻文字は文化12年(1815年、11代将軍家斉の時代)と読んだ。十二山の頂には山部薮人さんの山名板をみる。熊鷹山には山名板はなかったようである。
 熊鷹山山頂の北側の一部が伐採されていた。櫓からの見通しは一層よくなったような気がしたが、生憎の霞みで遠方の山々はハッキリしない。東に尾出山が見え、その手前に往路で通過した952ピークが展望できた。今回気付いたのだが目を下に向けると、山肌にコンクリートの白壁が異様な景観を呈していた。これはどうやら作原沢入林道の法面を塗り固めたコンクリートのようだ(右写真の下部白色)。
6 南東尾根を下山  突然岩場が現れる 岩場まではテープあるもその後はなくなる??
 道標の西沢口の方向に南東尾根を下る。踏跡は明瞭でブレーキを掛けながら快調に下る。10分程下ると踏跡は左下へ下りて行く。この先尾根にはうすく獣道が認められる程度となる。尾根筋は単純でしかもテープ類の表示があり迷うことはない。自然林と植林の混在する尾根を標準点991、875を確認しながら快調に下る。
 標準点875の次のピークを越すと、尾根は急に痩せて岩交じりとなる。突然大岩に突き当たる。巻き道を探すも両サイドとも切れていて難しい。思い切って岩に攀じ登って、何とか通過する。次から次に大岩が現れ、岩場を越すのに15分要した。今日は危険箇所はこの一箇所の伐採地の谷底みであった。この岩場まであったテープ類は岩場以降なくなってしまった。テープ敷設者は他に逃げたのであろうか。岩場を通過していればその後もテープはあるはずだが。
 岩場を越すとヤセ尾根でブッシュが多いが特に問題となるようなことはなかった。下山点と考えていた700ピークの手前は伐採地となっていて、東蓬莱山付近が目前に展望できる。伐採地の先の700ピークがえらく高く見える。700ピークから東に派生する尾根の勾配も急に見える。伐採地の谷筋を下ることをふと思いつく。
 伐採地をよく観察すると、尾根の直下は風化して砂地化しているが、その下の谷部は草も生え、勾配も小さいので、ゴーサインを出す。最初は富士山の砂走りの要領ですべるように下ると、すぐに草地の谷に辿り付いた。谷部にはジグザグに踏跡があり思ったより楽くに下れた。最後は沢の左岸の小尾根の巻き道を下ると、林道に無事下山できた。
 林道を数分下り蓬莱山トンネル手前で名水蓬莱水をペットボトルに詰めて蓬莱山神社に戻る。今日は距離が長いのと久しぶりの山行で途中退却を心配したが、アップダウンも少なく障害物もなかったので目的を達成できた。 
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