ひとり山歩き130 : 田沼町の鹿島神社から三床山に登り、金原山まで尾根歩きを楽しんできました。低尾根とはいえ地形は複雑で、起伏が大きく岩や薮もあり、思ったよりはハードなコースでした。低尾根なので、展望は余りありませんが、時々富士山が見れたのはラッキーでした。
安蘇の三床山(334m)から金原山(427m)まで尾根歩き
2004年1月15日(木) 晴れ
1 行程
自宅(5:45) = 田沼町鹿島神社(6:40/6:45) − 三床山(7:35/7:45) − 334ピーク(8:25/8:30) − 325ピーク(9:35/9:40) − 380ピーク(10:55/11:05) − 金原山(11:40/11:55) − 林道出合(12:40) − 宮内(13:00) − 鹿島神社(14:35/14:45) = 自宅(15:55)
2 自宅 − 鹿島神社
 安蘇の三床山から金原山までの尾根歩きの計画を予てから持っていた。昨日に続いて今日15日も風が強そうである。低尾根のこのコースなら風の影響は余りあるまいと実行することにした。
 田沼駅付近で国道293号から県道66号(桐生田沼線)に折れる。県道に入って閑馬方面を目指す。2km程度で戸奈良小を右に見送り、そのすぐ先で右折し、約1kmで鹿島神社に着く。 
3 鹿島神社 − 三床山  榊のトンネルを抜けると富士山が見えた 急斜面を三床山(右)  鹿島神社は樹林手前右端登りきると山頂には三体の石祠
 神社の前に「熊出没注意」の看板を見る。この季節に熊は目を覚まして出てこないだろうが、狩猟の季節であり、間違って鉄砲で撃たれないよう鈴をつけて出発する(後刻、看板で鳥獣保護区域であることが判明)。先ず神社の左側の林道を北に進むと、二三分で左手に小さな沢を見る。沢の水をパイプで林道下を横切らせている所の左上に踏跡があり、ここが登山口となる。
 踏跡は松林の中に榊が茂る中を北に続く。恰も榊のトンネルの中を歩いている感じがする。榊は歩行の邪魔にはならないが、時々倒木が障害になる。右手が杉植林になり、笹がやや目に付くようになると、小さなピークに達する。ここは左手が幼木で何気なく景色を眺めると、南西に富士山が見えた。今年初めてのお目見えだ。思わぬプレゼントに目を細める。真っ白な富士山はいつ見ても美しい!!
 この小ピークから北西にほんの僅か下ると、目の前には三床山の急斜面が待っている。山頂まで標高にして130mの急登となる。急斜面はコナラが目に付く自然林で、榊は殆ど見かけなくなる。その代わりに斜面には落葉が積もっていて、スリップし登りづらくなる。急斜面になると、踏跡はいく筋にも分かれて急に薄くなる。薄い踏跡を辿ってジグザグに登るよりか、立木の助けを借りて直登する方がかえって登りやすい。
 松が多くなると山頂は近いが、疲れて気分転換に振り返ってみると、またもや富士山が枝越しに望めた。呼吸を整えてひと登りすると、三床山の頂上に達する。三角点とKAさんの山名プレート(裏面に97.2.1)を見る。山頂の北側には三体の石祠が祀られていた。樹林に囲まれ展望はよくない。 
4 三床山 − 金原山 起伏が多く薮も多い 低尾根なので遠望はきかないが、処々で富士山を見る
 金原山は三床山の北北西に位置し、尾根続きになっている。尾根筋は小ピークが多く、枝尾根も多い。このような尾根はルートファインディングが難しい。更にいやらしいのは、ピークが多いと起伏が激しいために植林が少なく、薮が多いことが予想される。三床山から尾根筋を確認したいのだが、樹木に邪魔されて断片的にしか見通せない。地形図と自分の目を頼りに進むのみ。
 三床山を西に下り、最初のピークで方向を北東に変えるが、踏跡に引きずられて北西に進む。すぐに気が付いて方向修正。二番目のピークから北に進むと、第一ポイントの334ピークである。この尾根は起伏が多く、岩・薮・落葉に梃子摺る。特にピークの登りは急勾配で落葉と相まって労力を要した。ここまでは自然林の中で特別の展望はない。直下の集落やゴルフ場が枝越しに処々で望めるだけ。
左から 三床山の祠  350ピークの祠 380ピークの北鞍部の石像 金原山手前ピークの祠
 334ピークから北に進むのだが、樹木に邪魔されて尾根筋が見えない。方向を定めて急斜面を少し下ると尾根に乗る。鞍部からの登り返しで、振り返ってみるとまたもや富士山を拝めた。次のピークには小さな石祠が祀ってあった。踏跡は依然として明瞭に続き、赤テープも散見する。物好きはどこへ行ってもいるものだ(自分もそのひとりだが)!! 石祠のピークを下ると暫くは緩やかなアップダウンが続く。ノンビリ歩けるかと思えば今度は薮に悩まされる。家に帰って鏡を見たら顔に傷がついていた(今更気にする面ではないが)。尾根筋は殆どが自然林だが、鞍部には時々植林が見れた。松が多くなり、小岩のゴツゴツしたヤセ尾根をほんの僅か登ると325ピークに達する。樹林で展望は全くなし。このピークが距離的に時間的にもほぼ中間となる。金原山頂  KAさんの山名プレート(左上)
 325ピークからの下りで、左下に梅園の集落が間近に見える。次の350ピークを越すと、長谷場の集落が右下に見える。尾根筋は複雑だが、集落が近いと思うと不安感は全然湧かない。尾根の向きが北から西に変わって、380ピークの手前のピーク(約400)では筑波山と富士山が展望できた。今日は富士山が充分堪能できた。これほど何回も見れるのは珍しい。このピークから北西に下って登り返しが例によって急勾配と落葉で一汗かく。今日は気温は大体3〜4℃だが、風があり体感温度は低いにもかかわらず何回も汗をかかされた。380ピークに登りつめると樹林で展望がなくガッカリ。
 380ピークから下ると、鞍部に6体の石像が祀ってあった。奉納長谷場村(今は田沼町長谷場)と記してあった。次のピークには新しい石祠が祀ってあったので、調べてみると奉納平成12年3月と書いてあった(こんな新しい祠は初めて見た)。金原山にも何かあるかも知れない、と期待して先を急ぐ。10分で着いたピークが金原山であった。山頂には三角点とKAさんの山名プレートを見る。山名プレートの裏には97.2.1と記入されている。これは三床山のものと同じ日付である。KAさんも尾根伝いに両山に登ったのかな? 樹林に遮られて山の同定ができない。山肌が削り取られた三峰山だけが識別できた。右下には長谷場集落、左下には宮内集落が見えたのが救い。 
5 下山 尾根上の大岩と薮にたまらず谷へ下る
 長谷場と閑馬をつなぐ林道を下るのは距離的に長く嫌になる。それに面白みがない。ここは尾根下りしかあるまい、と決めて金原山から北西の次の小ピークに向かう。この小ピークから南西に延びる枝尾根を下りて、林道(地形図の実線)に出て宮内集落を目指すことにした。
 この南西尾根は踏跡はおろか獣道もない。薮こぎしながら尾根を下るも、大岩に前途を塞がれる。左側は崖状、右側も急斜面でトラバースも容易ではない。標高300m当たりで尾根を諦めて、谷目指して急斜面を慎重に下った。予想通りすぐに林道に出た。10分程荒れた林道を下ると、最初の集落から舗装道に変わった。 
 ここから鹿島神社まで宮内、下河原、山形経由で戸奈良の鹿島神社まで2時間かけて戻る。林道と宮内付近では金原山、鹿島神社付近では三床山の山容が楽しめた。 
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