ひとり山歩き127 : 日光の高平山から尾根伝いに鳴虫山まで歩いてきました。一部ルートを見失うような所もありましたが、薮もなく比較的歩きやすい尾根でした。大部分は植林の中ですが、処々で日光の山々が楽しめました。
日光の高平山〜鳴虫山尾根歩き
2003年12月24日(水) 晴れ
1 行程
自宅(5:05) = 日光駅前駐車場(6:15/6:20) − 登山口(県道14号木揚場橋)(7:10/7:20) − 高平山(8:10/8:20) − 894ピーク(8:40) − 方向転換ピーク(9:50/10:05) − 892ピーク(10:25/1035) − 791ピーク(11:10) − 996ピーク(主稜線)(11:50) − 鳴虫山(12:30/12:50) − 神ノ主山(13:50/14:05) − 鳴虫山登山口(14:35) − 駐車場(14:55/15:05) = 自宅(16:45)
2 自宅 − 登山口
 年内最後の山行は、雪景色の日光連山を間近に楽しめる神ノ主山・鳴虫山と決めた。一昨年の12月に鳴虫山(ひとり山歩き22参照)へ登っているので、ただ単に登るのでは面白くない。近辺の山から尾根伝いに鳴虫山に行けないかを地形図で検討した結果、高平山から尾根が続いているのが判明した。高平山には未だ登ったことがないので、早速実行することにした。
 県道14号鹿沼日光線は凍結しているかもしれないので、日光駅前の市営駐車場に車を駐める。日光インターCC先のカーブの辺りから高平山の北尾根を登るべく、未だ薄くらい日光駅から県道14号を進む。日光道路上の陸橋を通過して坂を登ってゆくと、女峰山から高原山の眺望が素晴らしい。この辺りは案の定道路がかなり凍結している。車を日光駅に置いてきてよかった!日光インターCCの入口を左に見送って県道を下ると急カーブの右に林道を見送り、北尾根への取り付きを探しながら坂を下る。この辺りから尾根に取り付くには、行川を渡渉する必要がある。適当な渡渉点を探しているうちに木揚場橋まで来てしまった。幸い橋の先は川の右岸なので、ここを登山口とする。
2 登山口 − 高平山  北尾根は登りやすい  展望全くない高平山頂
 取り付こうとしている斜面は雪がまだらに残っている。雪のない所は地面が緩くなっていてスリップし易く、山登りするにはよいコンディションではない。刺のある薮の中を強引に北尾根目指して登る。標高600m付近で北尾根に辿り付くと、踏跡のような獣道が続き、藪もなくとても歩きやすい。尾根歩きを始めると、すぐに轍の残る作業道(地形図の破線)を横切る。作業道から尾根への取り付きには靴跡が残っていた。
 ほぼ南に尾根を進むと、山頂直下は急斜面となり、獣道も薄くなる。動物もやはりシンドイのはお嫌いのようだ。平坦になって向きを東よりに進むと、すぐに高平山の山頂に達した。山頂は植林の中で展望は開けない。辛うじて日光の市街が樹木の隙間から伺えるだけ。三角点と山名プレートが三枚ほどかかっていた。東から明瞭な踏跡が登ってきている。直下には赤テープも見えた。どうやらこのルートで登る人の方が多そうだ。これから進もうとしている南尾根の入口には通行するな、と言っているように枯れ木が立てかけてあった。 
3 高平山 − 鳴虫山  現在地を掴み難い所あり  処々で展望あり  積雪の尾根歩きは気持ちがよい
 高平山から鳴虫山までは、3時から10時まで時計方向に半周せねばならない。最初は南西に、次いで急ターンして西北西へ、そして鳴虫山・火戸尻山縦走路の稜線(ひとり山歩き39参照)を北上する。今日のルートは長丁場でしかも枝尾根が多いので、地形図を首からぶら下げて、高平山を出発しする。
 枯れ木を潜って南尾根に足を踏み込むと、右手に鳴虫山とその上に男体山が頭を出日光連山と鳴虫山(手前) (高平山の南直下)している。雪の残る尾根道はしばらくの間右手に日光連山を楽しませてくれる。こちらのルートからも高平山へ登る人がいるようで赤テープを二箇所で見つけた。鞍部からひと登りで第一チェックポイントの854ピークについた。ここは植林の中で展望は全くない。
 第二のチェックポイントである方向転換ピーク目指して南西に進む。似たような小さなピークを幾つか越しているうちに現在地がハッキリしなくなってしまった。とあるピークで北西に下る尾根が目に付いたので、方向変換点と判断してこれを下る。下り方が大きく、左手(西側)に現在の尾根より高い尾根が樹間に見えたので、間違えて手前の小尾根を下ってしまった、と判断する。戻るよりかは、三角形の一辺は他の二辺の和より短い、とショートカットすることにした。地図上ではショートカットだったが、下って登ってで、結果的にはエネルギーと時間をロスしてしまった。方向変換点の少し先に無事辿り付く。このピ−クからは展望が利くので、地形図で念入りにチェックした結果ルートに戻ったと確信する(以後は間違いなし)。
 次のチェックポイント892ピークへ向かって北西に進む。僅か下るとすぐに植林の中の登りで、途中で境界杭を見つける。勾配が急になると、892ピークはすぐ先。892ピークは植林の中で展望はない。
 892ピークを西に下ってゆく。下りは緩やかだが岩が多く歩き難い。標高800から750mあたりは急斜面、前方が見えないので方向をしっかり確認して一気に下る。鞍部に達すると明瞭な踏跡が見られた。赤テープも発見する。山奥にこれだけしっかりした踏跡は何なのだろう?鞍部からほんの少し登ると、右手が伐採地の791ピークに達する。ここからは鳴虫山と神ノ主山からの稜線が間近に見える。夕日岳(中央奥)と三ノ宿山(手前右) (996ピークの北直下)更に北に目を向けると高原山が見えた、東には辛うじて高平山の山頂部が望めた。
 791ピークからは植林の中を西に登る。展望もなくただひたすら登るだけ。996ピーク直下は急勾配となり、獣道も消えて樹木にしがみ付きながら登る。途中で空薬きょうを発見する。ハンターはこんな山奥まで来るのだ!やっとの思いで996ピークに辿り付く。このピークも植林の中で展望はないが、雪で真っ白。
 996ピークから鳴虫山までは一回通っているので詳細は省く(ひとり山歩き39参照。 稜線上には鳴虫山まで大部分に数センチの積雪があり、気持ちよく歩けた。996ピークから少し下ると、左は雑木疎林で鹿防止ネットが張ってある所を通過する。この辺りは展望もよいが積雪が最も多く、動物の足跡の上に自分の足跡をつけながら歩くのはとても気持ちよかった。鞍部からは150m程の登りとなるが、積雪部は気持ちよく登れたが、雪融けの部分は地面がゆるくスリップして苦労した。前方にロープと看板が見えると、すぐに鳴虫山の頂上であった。この先登山道なしと通行止めの二枚の看板がロープに取り付けてあった。昨年4月に火戸尻山から来たときには、ロープも看板もなかったのだが、いつ付けられたものやら。
 山頂もやはり一面積雪していた。男体山から女峰山は、上空に雲がかかり、山頂部もうすくガスがかかっているので、ボンヤリしか見えないのが残念。山頂は無風で気温も10℃で、少しばかり汗ばんではいたが、寒さは感じない。 
4 下山(神ノ主山経由)女峰山と日光市街 (神ノ主山から)  神ノ主山からは好展望
 山頂での展望も霞んでいて今一であったので、神ノ主山からの展望を期待して下山にかかる。下り始めて10分もすると、外国人のカップルとすれ違う。なんて挨拶しようかな、と考えていたら、女性「こんにちは!」と先に挨拶されてしまった。左手は雑木で日光連山をチラチラ眺めながらの下山。1058ピークまでは雪上に踏跡ができていて歩き易かった。しかし、その先は雪が少なくなり、木の根が張り出していて歩き難くなる。
 登りになって笹が目に付きだすと、すぐ上が神ノ主山。ここからの日光連山の展望は抜群なのだが、今日は上空に雲があるせいか、今一であった。それでも男体山から女峰山それと高原山も遠望できた。
 雪景色の日光連山を間近にできたので、今日の目的は達成し、満足して下山する。神ノ主山直下の分岐で日光駅に直接下るつもりであったが、かなり疲労しているので通常のルートを選んで左に道を取る。根っこの多い植林の中を黙々と下り、鳴虫山登山口に無事下山する。
 東武日光駅付近からの展望も楽しめたし、今日の山歩きはとても楽しかった。
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