ひとり山歩き121 : 唐竹久保林道終点から大神宮山・高笹山経由で八溝山を往復しました。コースは障害物が全くなく、静かにのんびりと山歩きを楽しめました。
大神宮山から高笹山・八溝山
2003年11月14日(晴れ)
1 行程
自宅(4:20) = 唐竹久保林道終点(6:50/7:00) − 大神宮山分岐(7:05) − 高笹山(7:55/8:00) − 池ノ平(8:45/8:50) − 茗荷分岐(9:25) − 八溝山(9:45/10:20) − 茗荷分岐(10:35) − 池ノ平(11:00) − 高笹山(11:40/11:45) − 大神宮山分岐(12:25) − 大神宮山(12:30/12:40) − 林道終点(12:45/12:55) = 自宅(15:20)
2 自宅 − 唐竹久保林道終点高笹山から見る八溝山
 天気予報によると今日は好天が期待できたので、山頂から展望の得られる山ということで八溝山を選んだ。八溝山は蛇穴から登る人が圧倒的に多い。これでは面白みも歩き甲斐もないので、大神宮山から高笹山経由で八溝山へ登ることを思いついた。通常このルートは唐竹久保に車を事前に配して、八溝山から高笹山経由で大神宮山に下り、そこからは林道を唐竹久保に下ることが多いようである。単独行ではこれは不可能なので、唐竹久保林道で大神宮山直下の終点まで乗り入れ、八溝山までピストンすることにした。
 大子町下野宮で国道118から県道196に乗り入れ、町付で右折して中郷集落を目指す。バス停唐竹久保の約1km手前で、唐竹久保林道に左折する。ここから約5kmのダート道を終点目指して登ってゆく。林道に入ってすぐの所は道に排水溝を切ってあるためにでこぼこが多く、自家用車だと腹を擦る。一二度腹を擦ると、慣れてうまく通過できるようになる。多人数乗車の場合は避けるのが賢明。5kmの道を20分かけて慎重に登ると、林道終点の広場に達する。ここが八溝山への登山口でもあり、大神宮山に設置された野生生物観察施設への入口でもある。 
3 林道終点 − 高笹山 − 八溝山  笹が多いが道はよく整備されている  道沿いに土堤が延びる   
 大神宮山は帰りに寄ることにして杉植林に入ってゆく。鬱蒼とした植林の中の道を緩やかに北に進むと尾根に出る。ここが大神宮山分岐で右(南)は大神宮山への道である。笹が多少目につく針葉樹植林を緩やかに登ってゆくと、すぐに雑木林となり明るくなる。
尾根の左をトラバースすることが多いので気づかなかったが、尾根沿いに高さ1m程度の土堤が築かれている。かなり古そうで土堤の上に根付いた樹木は大きく成長している。この土堤は県界に沿って八溝山までつなが左 : 高笹山頂上   右 : 池の平付近っている。何の目的で築いたものなのか、考えながら歩く。防災とか灌漑のために設けられたとも思えない。何ら付加価値が高まるものではなさそうだ。宗教的なものでもないと思われる。境界争いの産物かな、と思うがどうであろうか。帰りまでに結論は出なかった。
 閑話休題、二つ三つ小さいコブを越してダラダラと登ってゆくと、前方には葉を落とした広葉樹の間から高笹山が見え出す。ミヤコササの密度が増えてきたようである。膝上まであるが、道にははみだしていないので助かる。MTBのタイヤ跡を見ながら登ってゆくと、高笹山の山頂に到着した。道標には標高927.5mと記入されているが、地形図によると921.5mとなっている。道を除いて一面ミヤコザサで覆われ、三角点はどこに設置されているか分からなかった。展望は良くない。前方に八溝山が枝の間から見えるのと、東の福島側の近隣の山並みが見えるだけ。左(西)に大久保林道への踏跡がつながっている。
 高笹山からは緩やかな下りとなる。笹は腰までとなるが、歩くには全然支障がない。道筋の手入れが行き届いている感じ。コナラ等の広葉樹は殆ど葉を落としているが、色づいたカエデを所々で見かけるだけ。近隣の山々を見ても紅葉は伺えない。既に見頃は過ぎてしまったようである。鞍部から登り始めると桧植林の中に一時入る。葉を落とした雑木林を歩いてきたので、とても暗く感じる。再び雑木林に戻って、カエデの名残の紅葉を見ながら例の土堤に沿って急登すると池ノ平に達する。山頂には池ノ平の道標とR.Kの山名プレートが目についた。ここも三角点は笹の中のようで見るこ八溝山の山頂   左 : 展望台  右 : 八溝嶺神社とができなかった。
 池ノ平山頂のすぐ先で左手の樹木が低くなり、八溝山の電波塔が見えたのでカメラに収める。山頂から緩やかに下り、小さなコブを越してゆくと、左に殕石林道への踏跡を見送る。ここから土堤に沿ってしばらく登ると、右から尾根を合わす茗荷分岐に辿り付く。右は茗荷への尾根道、ここは当然左の八溝山に進む。
 この辺りはイヌブナとアオハダの天然樹林が広がっている。進行方向が南西から西向きになると山頂は近い。電波塔を右に見ながら進むと、舗装道の終点である駐車場に出合う。ここを通り越すと八溝山の山頂部であり、八溝嶺神社と城郭みたいな展望台が目に付く。
 山頂部からはあまり眺望は良くない。100円払って展望台に登ってみる。絶景かな!! 360度の全展望である。北から安達太良山、磐梯山、那須岳、高原山、日光連山、浅間山、富士山、筑波山と気象条件がよければ眺望できるはずである。今日は条件がよくなく、クリアに見えるのは那須岳と高原山、筑波山のみ。近隣の山々を見ているだけで展望台に登った価値はあった。観光客が数人登ってきたので、展望台から下りて、山頂標識のあるところに向かう。登山者は二三人しか見かけなかったが、観光客は多い。この山はどうやら登る山でなく、自動車で来る山のようだ。 
4 下山
 復路は往路を大神宮山分岐まで戻る。このコースは道に木の根が張っていることもなく、増してや岩の類は全く見られない。そのため階段状のところがないので、脚にかかる負荷は小さい。これだけ平滑な道も珍しい。
 鞍部の大神宮山分岐で林道終点への道を右に見送り、真っ直ぐに大神宮山を目指す。分岐からは緩やかな登りになり、土堤沿いの踏跡は薄くなる。尾根は広がり八溝山から続いていた土堤が切れて、踏跡は殆ど見えなくなる。尾根を詰めると笹原になり、前方に展望台が見えて、大神宮山の山頂に着く。
 山頂には野生生物観察の立派な展望台が設置されている。南側の展望が開けている。後を振り返ると、八溝山の上部も望める。山頂から丸太階段を下ると、すぐに林道終点の駐車場に戻る。
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