ひとり山歩き114 : 美濃戸から八ヶ岳の赤岳をピストンしてきました。岩稜の山頂からは360度の大展望が楽しめました。登山道はダケカンバが色づいていましたが、山頂から周辺の山を見た感じでは、針葉樹が多いせいかあるいは時期的に早すぎるのか紅葉はパットしなかった。
八ヶ岳(赤岳)登山
2003年10月3日(金) 晴れ
1 行程
自宅(0:20) = 美濃戸(5:00/5:40) − 行者小屋(7:45/7:55) − 地蔵ノ頭(9:05) − 赤岳(9:40/10:15) − 行者小屋(11:15/11:25) − 美濃戸(12:50/13:10) = 自宅(19:05) 
2 自宅 − 美濃戸赤岳山頂(南峰)から八ヶ岳の北側を望む  
 先月の29日に八ヶ岳に登るべく家を出たが、朝方の雨で蓼科山に急遽変えてしまった。今回は仕切り直しで、好天を期待して今日決行することにした。カーナビを美濃戸口に設定して家(栃木県国分寺町)を出る。伊勢崎ICから佐久ICまでは高速道を利用、その他は一般道。カーナビ任せで、しかも夜間の走行で美濃戸口付近はどこをどう通ったか分からない。
 順調に美濃戸口付近にたどり着いたが、美濃戸への入口が夜間で見つけれられるか、心配しながらの運転。どこまでも道なりに進んでゆくと、右手に八ヶ岳山荘が見つかった。車中からあたりを見渡すと左手に「美濃戸まで行けます」の立て看板を見つけ、そこから狭いダート道に入る。道は荒れているが、乗用車でもゆっくり走れば腹を擦ることはなかった。距離で約3km、12分の運転で右手に山荘「やまのこ村」とその駐車場を発見したので、ここに車を停めた。数台駐車していたが、静かで無人なのか仮眠中なのか不明。
3 美濃戸-(南沢、地蔵尾根経由)-赤岳  紅葉は思ったほどでない  稜線で風に悩まされる
 まだ薄暗いがザックを背負って、赤岳山荘、美濃戸山荘を横目に登山口に歩を進める。美濃戸山荘前の案内板で今日のルートを確認して、南沢ルートに入る。地蔵ノ頭付近から赤岳を望む
 南沢の右岸のブナ林の登りから始まる。標高で100mも登らないうちに、丸太橋を二回渡り沢に沿って登ってゆく。行者小屋、まで道筋は岩が多いが、特に歩きづらいというほどではない。途中のブナは色づき始めているが、シラビソ等の針葉樹が多い。標高1900m位になるとかなり色づいたダケカンバが混ざりだす。
 標高2000m位で沢を二回目に渡った所に小さな石仏が祀ってあった。更に進むと立続けに丸太橋を二回渡る。更に沢筋を登ってゆくと沢は涸れ、道筋の樹木は後退して道幅が広くなり河原状になる。このあたりになると、前方に横岳が見えて、更に赤岳も望めるようになる。行者小屋の道標を見て樹林の中へ進むとすぐに行者小屋にたどり着く。広場には三人しかおらず、静寂そのもの。目の前に聳える横岳、赤岳、阿弥陀岳の荒々しさに魅せられる。
 行者小屋の横にまわって地蔵尾根に取り付く。シラビソの針葉樹林を急登すると、ダケカンバ赤岳(南峰)山頂 (北峰から)が混ざりだす。土留めの丸太を進んでゆくと、後方に乗鞍岳、北アルプスが見えるようになる。200mも登ると岩場になり鎖と梯子が設置されている。その先は土留め丸太が続きダケカンバが増える。土の部分には霜柱が見られ、手袋にもかかわらず指先に軽い痛みを感じるのも道理。更に風も冷たく肌寒さを感じる。下ってくる人はヤッケを着ている。鎖と梯子が尾根まで続くが、その途中に地蔵が祀ってあった。山歩きをしていると昔の人の山岳信仰には感心させられる。岩場を登りきると、地蔵ノ頭。文字通りここにも地蔵が祀ってある。地蔵ノ頭からも展望はよいが、強風でじっとしている気になれず先を急ぐ。
 地蔵ノ頭から赤岳天望荘に向かって痩せ尾根を進むと左前方に富士山が見えた。天望荘を素通りして岩礫の斜面に取り付く。ガレ場をジグザグに登ってゆくと、風がまともに吹き付ける。寒いのを我慢して山頂を目指す。鎖場を抜けると赤岳の北峰で頂上小屋が設置されている。このすぐ先が赤岳山頂(南峰)である。風で体熱を奪われるので我慢はこの位にして、防寒衣を着用し暫し展望を楽しむ。  
 山頂には三角点と神社がある。山頂からの展望は360度で拙い文章で表現できないほど素晴らしい。富士山、甲斐駒ケ岳、御嶽山、北アルプスが印象的であった。横岳、阿弥陀岳等の八ヶ岳の荒々しい峰々を間近にできる。周辺の山々の紅葉はあまりパットしない。針葉樹が多いせいか、時期的に早すぎるのか不明。
4 赤岳-(文三郎道、南沢経由)-美濃戸赤岳直下の岩場  鎖と階段の連続
 阿弥陀岳にも行って見たいが、体力的、時間的に問題ない。しかし尾根上は風がかなり強いので、無理することはないと断念した。文三郎道で行者小屋に下ることにした。
 山頂から南に鎖と梯子を利用して急降下する。阿弥陀岳分岐から右に折れて文三郎道を下る。このルートから登る人は多い。行者小屋方面が見下ろせるが、紅葉はあまりパットしない。下山道を振り返ってみると、赤岳斜面の荒々しさに驚く。ガレ場の急降下に足を滑らせないよう細心の注意を払う。途中からグレーチングの鉄階段下りとなる。阿弥陀岳からの道を左に合わせると、すぐに行者小屋に着く。朝はひっそりしていたのに、昼直前ということもあって小屋前で休憩する人は20人位はいたであろうか。
 ベンチで昼食を取って、往路同様に南沢経由で美濃戸に下りる。さすがに人気の八ヶ岳、平日にもかかわらず登る人は多い。美濃戸に着いても、これから登る人に出逢う。明日は土曜日でもあり小屋泊まりの人が多いのであろう。駐車場に戻るまでの山小屋の駐車場は半分以上は埋まっていたようである。「やまのこ村」の駐車場も満車に近かった。
5 美濃戸 − 自宅
 駐車料金1000円を支払って美濃戸口に向かう。朝と違って対向車があるので注意が必要。三回ほど対向車と離合して無事美濃戸口を通過。ここでカーナビを設定して佐久IC向かう。途中、八ヶ岳がしばらくの間右手に目に入ってくる。佐久が近づくと今度は浅間山を見ながらの運転。R299では蓼科山も見えたし、麦草峠を越すと沿道の紅葉も楽しめた。
 山は急速に冬支度をしているので、今年の百名山遠征は今回で終わりとする。今年は目標を20座にしていたが、10座しかリストに追加できなかった。その最大の原因は梅雨明けの遅れと、以降の天気の不安定。やっと好天続きとなったと思ったら、初雪も間近。昨年10月に鳥海山で失敗しているので、安全第一とする。 
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