ひとり山歩き112 : 弓張峠付近から南東尾根に取り付き、白根隠山に登りました。藪は思っていたほどではありませんでしたが、標高1800〜2200mの急登が難所でした。尾根筋にテープやリボン等の目印が全くないのは好感が持てました。
弓張峠から白根隠山(2410m)
2003年9月17日(水) 晴れ/曇り
1 行程
自宅(2:50) = 赤沼茶屋(4:35/4:45) − 弓張峠(遊歩道口)(5:40) − 南東尾根取り付き(6:10) − 2000m付近(8:20/8:30) − 2268.3m付近(9:55/10:00) − 白根隠山(10:20/10:50) − 前白根山(11:25/11:30) − 外山分岐(12:05) − 外山(12:15/12:20) − 外山分岐(12:25) − 湯元(13:40/14:00) = 赤沼茶屋(14:20/14:30) = 自宅16:40)
2 自宅 − 赤沼茶屋 − 弓張峠 白根隠山の南東尾根 (五色沼避難小屋分岐から、2003年8月29日撮影)
 8月11日に試みた弓張峠から外山南尾根は標高1800mでシャクナゲのため撤退を余儀なくされた。もうひとつの弓張峠付近から南東尾根に取り付き白根隠山へのルートもHPで検索できず望み薄と考えたが、やる前に諦めてしまうわけには行かず天気を見計らって決行することにした。標高1800〜2200mあたりの急勾配を登りきれるか、とシャクナゲ等の藪に邪魔されないか、にかかっている。
 途中で撤退したら帰り道で高山に寄ろうと準備して家を出る。夜明け前に赤沼茶屋に着くと車はたったの2台しか停まってなかった。8月11日には平日にもかかわらず10台以上は停まっていたのに! 支度をして車から外に出ると肌寒い! まだ薄暗い中を低公害バス専用道を弓張峠に向かう。小田代原BS付近のカメラマンは今日はたったの一人しかいなかった。弓張峠をUターンするように方向を変えてほんの僅か下ると、西ノ湖・千手ケ浜への遊歩道口に達する。
3 弓張峠 − 南東尾根 −白根隠山  単調な尾根の急登 藪はたいしたことはない 道標等全くなし
 木橋崩壊のため遊歩道通行禁止の立て看板があったが、駄目元で遊歩道に入る。入口か詳細ルートマップらすぐの外山沢川の木橋は渡れて第一関門は通過。西ノ湖3.9kmの指導標を見て5分も進むと右手に適当な尾根があったので、ここを南東尾根取り付きとした。
 10分程笹薮の中を急登すると、コナラ等の雑木の細尾根となり、獣道を北北西に進む。南東尾根に取り付いて20分程で標高1550mあたりからは勾配が小さくなり尾根が広がり目印もなく方向がつかみ難くなる。倒木を避けながら北を目指す。標高1600mから北西への登りになると以後は尾根筋がはっきりするので迷うことはないと思う。
 山頂までテープ、リボン等の目印は全く見当たらなかった。今までの経験ではこのような単調な尾根でも、目障りなほど目印が付けられているのが通常。何も目印のない所を歩くのも気持ちが良いものである。他方、外山南尾根も撤退時点(標高1800m)まで目印はなかった、ことを思い出して、何か落とし穴が待ち受けているのではと若干の不安がよぎる。
 基準点がいくつか設置されているが、地形図をみて分かるように登り一方で捉えどころがなく、正確な現在地をつかむことは難しい。高度計(基準点が見つからないので高度補正ができない)と進行方向と地形から現在地を推定しているので、多少の誤差があることを念頭に読んで頂きたい。
 
 標高1600中禅寺湖と男体山 (標高2100m付近から)〜2000mは樹木が密になったりシャクナゲが所々で現れるが、たいした障害にはならない。標高1800mあたりから勾配は急で下が柔らかいのでジグザグ登りを強要される。樹林の中で展望はきかないが、標高1700付近は右に外山南尾根と左にシゲト山〜三俣山の稜線が樹木の切れ目から見ることができる。標高2000m付近で堪らず小休憩して、エネルギー補給をする。
 標高2000mあたりからは倒木が多くなる。振り返ると、戦場ケ原が樹木の間から望める。笹につかまりながら急登すると、ダケカンバにシャクナゲが混ざり歩きづらくなったので、右の笹原の斜面を歩くと右手が開けて、中禅寺湖〜男体山〜女峰山が見える(標高2100m付近)。この尾根筋で唯一展望が楽しめるポイントである
 基準点2193mは判明しなかった白根隠山から白根さんが、このあたりから勾配は比較的緩やかになる。標高2250mあたりは針葉樹の幼木とシャクナゲの藪が酷い。突破を試みたが、すぐに諦めて右下の笹原を歩く。獣道がうまく藪を避けているので、これを追うとよい。シラビソの樹林の笹道を緩やかに進む。このあたりに2268.3m三角点が設置されているのだが、笹原に見つけることはできなかった。
 標高2350付近の大岩の右下を巻いて笹原斜面を登りきると、すぐ上にピークが見える。ピークの傍には樹木はなく、白根隠山頂上とすぐに判明する。頂上を目指して樹林からでると、ガスが吹き上げて周りの景色が見えなくなってきた。息を切らしながら笹原を登りきると、紛れもなくそこは見覚えのある白根隠山本峰の頂上であった。
 奥白根山だけが時々ガスが切れて望めるが、その他は展望が利かない。今まで白根隠山の頂上に三回立ったがいづれもガスで展望が楽しめなかった。奥白根山は四回登っていづれも好天であった。この差は何なんだ!! 憑いていないことはなはだしい。それでも念願の南東尾根を征服した喜びがじわじわと湧いてきた。
4 白根隠山 − 外山 − 湯元  
 このルートは7月27日に錫ケ岳からの帰りに通っているので、参照願う。その時と異なる点のみ報告する。
 白錫尾根を下り避難小屋への分岐に錫ケ岳の道標が設置されていたが、取り除かれ、白錫尾根の入口は倒木で遮られていた。道標撤去の理由は定かでない。
 8月11日に南尾根から外山を失敗しているので、今日は様子見のために、外山に寄って見た。外山分岐からはシャクナゲの間の踏跡を東に辿ると、10分程度で外山山頂にたどり着く。今日はガスで全く展望が利かなかったが、山頂は樹木の中なので展望はあまり期待できないようだ。
 外山分岐から湯元への登山道は悪路で、雨上がりは特に酷い。最近は好天が続いたので、今日は前回に比べコンディションが良かったせいか、それ程悪路と感じなかった。
 湯元から赤沼茶屋までは東武バスを利用した。滅多にバスに乗らないので、バスに乗ると料金が高いなア、といつも感じる。たったの数キロで410円なり。
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