ひとり山歩き101 : 猿倉口から田代山・帝釈山をピストンしました。田代山湿原ではワタスゲ、タテヤマリンドウ、イワカガミ等の花を楽しむことができました。帝釈山からは至仏山、燧ケ岳、日光連山等の山々が展望できました。
田代山(1926m)と帝釈山(2069m)

2003年6月20日(金) 晴れ/曇り
1 行程
自宅(3:00) − 猿倉口(5:45/5:55) − 水場(6:05) − 小田代湿原(6:55/7:05) − 田代山(田代山湿原)(7:25/7:40) − 避難小屋(弘法大師堂)(7:50/8:00) − 帝釈山(9:10/9:35) − 避難小屋(10:30) − 田代山(10:35/10:40) − 小田代湿原(10:55) − 水場(11:30) − 猿倉口11:40/11:50) − 自宅(15:20)
2 自宅 − 猿倉口
 このところ藪こぎが続いたので、今回はがらり趣を変えて花を求めてみようと考えた。本命の流石山は7月にと決めているので、田代湿原に行くことにした。田代湿原(田代山)だけでは物足りないので、帝釈山も当然含めることにする。
 梅雨に入ってから天気が読めない。天気予報では雨はなさそうなので、午前中に片付けようと例によって早朝に家をでる。国分寺町から鹿沼に出て、そこからはR352(途中までR121と重なる)で舘岩村を目指す。田代山の標識を見て左折し、県道舘岩ー栗山線に入る。途中からダートとなり道は悪くないが、先が読めないのでかなり長距離走ったような気がする(実際には25分)。駐車場を見て更に200メーター程進むと、立派な案内板のある駐車場に着く。ここが猿倉口で20台は楽に駐車できそうである。県道はこの先栃木側は封鎖されていた。
3 猿倉口 − 田代山湿原  湿原の花の見頃は未だ先か  
 案内板の右手を進むと、廃冷蔵庫が目に付いた。注意してみると、登山者名簿入れになって田代山湿原(前方は会津駒ケ岳)いる。廃棄物の利用かもしれないが、なんだか場に相応しくない。用意してきたカードを入れて登山道に進むと、すぐに沢を渡って登りになる。やや岩っぽい道を登ってゆくと、処々に咲いている紫色の花が先への期待を持たせてくれる。汗が出始めたら、水場の掲示があった。すぐ右下に沢が流れている。
 ブナの原生林をジグザグに西に向かって登る。道筋は露岩や根っこが多く、下が湿りがちであるが、特に歩きにくいということはない。ブナ林から針葉樹林に変わるが、道のコンディションは同じである。やがて樹木が低くなり、背高の笹が増える。笹も道に張り出すことはなく歩行に支障はない。南南東に日光連山が見え出した。赤薙山、女峰山、大真名子山、小真名子山、太郎山とよく見える。男体山は太郎山に邪魔されて一部しか見えない。日光連山が見え出すとすぐに木道が現れる。二三分の木道歩きで小田代湿原に到着する。あまり広くない湿原ではあるが、ワタスゲ、タテヤマリンドウ、ヒメシャクナゲ、イワカガミ等の草花が咲いていた。あたり一面が色が変わるというほど開花してはいない。湿原を賑わすのはもう少し先になるのであろうか。
 前方に見える田代山目指して木道を進む。すぐに木道は切れて背高の笹道を登り始める。ひと登チングル(左)  ワタスゲ(右)りすると左手に日光連山が再び見え出す。日光連山を眺めながら進むと木道が現れ、田代山湿原に入る。前方((北西)に残雪の会津駒ケ岳を見ながら湿原を進むと、右(北)から木賊温泉からの道を合わせ田代山の標識が現れる。この分岐点あたりを田代山というようである。三角点は北東の少しばかり先にあるようだ。田代山湿原は小田代湿原よりはるかに広いが、咲いている花々は小田代湿原のと同じであった。こんな広々とした所に一人で佇めるのがなんとも嬉しい。これが尾瀬ヶ原だったらこんなにノンビリはできない。山は静かなのがよい!!  花に多少とも興味を持つようになったのは、山歩きをするようになったこの一二年である。そのため花々の名前も知らない。家で図鑑で調べるべく写真に撮る。
 木賊分岐から南西に木道を進むと、すぐに針葉樹林に入る。樹林に入るとすぐに避難小屋に達する。小屋には田代山避難小屋の標示とともに弘法大師堂の標示が付いていた。

4 田代山 − 帝釈山  田代山を下るとオサバグサの群生  帝釈山からは好展望
 帝釈山に行くには避難小屋の左手を通って針葉樹林の中を進むことになる。いったんオサバグサ下って小さな二つのピークを巻くように通過して、鞍部から登り返すと帝釈山になるのだが、途中の道はあまりよくない。露岩、倒木、笹と泥濘とで田代山までの道と比べ物にならないが、個人的にはこんな道のほうが歩き甲斐が合って好きなのだ。前半は白い花をつけたオサバグサの群生が目の保養になる。後半の登り返しは、道に張り出した笹と雪どけによる泥濘があるが、藪こぎとしては序の口。山頂間近になると岩と根っこが多くなるが左手には日光連山が眺められて楽しい。湿った所に多い小さな虫(雪虫?)がまとわりつくのには悩まされた。樹林の足場の悪い所を登りきると帝釈山山頂に達する。山頂はあまり広くないが360度の全展望といっても差し支えないくらい見通しがよい。帝釈山山頂(前方は会津駒ケ岳)
 山頂からは主なものとして北西の目前に未だ白い会津駒ケ岳を始め、西には平ケ岳燧ケ岳至仏山、南東には日光連山、西には高原山が展望できた。残念ながら燧ケ岳と至仏山はガスがかりであった。山座同定をしていると突然鈴音が聞こえて反対側から単独行の女性が現れた。檜枝岐から林道を歩いてきたようで、帝釈山への登りはほんの僅かとのこと。山頂標識には檜枝岐(林道)0.9kmとなっていた。山座同定に夢中になっている間に田代山へ下っていってしまった。 
 復路は往路の裏返し。田代山湿原で五人組、下りで三組と出逢う。下りで出逢った三組はいずれもバテバテの様子であった。昨日の登山者は名簿によると一組二名なので、これほど途中で遭うと予想していなかった。登山口に戻って、名簿を見たら私以外の名前は見当たらなかった。
5 猿倉口 − 自宅
 猿倉口からダートを下るのだが、距離を測ってみたら約12kmであった。最近はどこも舗装されているので、ダートは工事中の所をほんの僅かしか走ったことがない。このダートはよく管理されているのだが、たった12kmを走りきるまでに舗装道を30km位走ったような感じがした。蛇足だが、R352から猿倉口までは約18kmでそのうち12kmがダート。
 自宅まで走行距離は約140km、ガソリンがちょっと不足する。安心のためにと舘岩村で給油した。ガソリンの単価が113円。自宅付近の平均単価より20%近く高いのにビックリ!! 狭い日本なのに流通格差が大きいのに驚く。 
HOME  
inserted by FC2 system